
2023年3月9日 第610号


ココちゃん通信
発行人
大阪のうめ吉
2023年
3月9日
第610号
編集・ココちゃん
政府、入管法再提出決定
廃案時と骨格変わらず
人権侵害加速するだけ
全件収容主義維持のまま
岸田政権が、入管法改正案の国会提出を閣議決定し、国会に提出しました。前回廃案になった改正法案の再提出です。一部が手直しされただけで、全件収容主義の骨格は全く変わっておらず、人権侵害を加速するだけでしかありません。21年に入管施設でウィシュマ・サンダマリさんが死亡する事件が起きており、非人道的な扱いが問題視されたにもかかわらず、ウィシュマさんの死に至る経緯を隠蔽、責任逃れをするなど、全く反省なしの再提出です。
問題起し反省ない政府
岸田首相=首相官邸ホームページから
岸田政権は、名目上は長期収容の解消としていますが、これは見せかけに過ぎないものです。
長期化の温床となっているのは、在留資格がない人の原則全員収容全件収容主義です。収容する期間に上限規制もなし。しかも、収容に関し司法の関与がないという問題も現行法となんら変わ
らないものです。
改正案は、難民認定を申請している間は送還が停止される規定(送還停止効)に例外を設け、3回目以降は申請中の送還を可能とするなどとしています。
「送還停止効」の例外では、「迫害を受けるおそれのある国への追放・送還を禁じるノン・ルフールマン原則に反する」として全国の弁護士会から批判の声があがっていたものです。
こうしたことで今回手直しがされ、親族や友人などの「監理人」を付けることを条件とし、入管施設外での生活を認める「監理措置」制度を導入。入管施設への収容の必要性を3
改正法、実効性望めず
カ月ごとに判断し、出入国在留管理庁が認めれば監理措置に移行できる仕組みとしました。
しかし、みんながみんな親族や友人などの「監理人」を付けられるとは限られません。むしろ、こちらの方が多いのではないかということです。であるならば、この「監理措置」なるものは有名無実のものでしかありません。 「入管施設への収容の必要性」につい
大阪出入国在留管理局=大阪市住之江区南港でザウルスちゃん撮影
ても、入管当局が必要性を認めなければこの仕組みもただの飾り的なものでしかありません。これで果たして問題が改善されるのかとなれば、明らかにノーでしょう。
そもそも日本では、出入国在留に関しては「全件収容主義」に立っており、これがなくならない限り、外国人の人権を尊重したものになどなり得ません。
こうしたことが合理的理由のない入管施設への長期収容を横行させてきたのです。今回岸田政権が国会に再提出した改正案は、問題のある入管制度を良くする実効性など全くみられないものです。
なによりも、岸田政権には、ウィシュマさんが亡くなったことへの反省が全く見られないことです。こんなことでは亡くなったウィシュマさんが浮かばれないだけでなく、第2、第3のウィシュマさんが出てくることにしかならないものです。
道しるべ 岸田政権が国会に入管法改正案を提出しました★一度廃案になったものの再提出です。目に余る岸田政権の往生際の悪さです。問題があったからこそ廃案になったのです。それを僅かな手直しで再提出するのは、岸田政権が「全件収容」を維持したいことにほかならないものです★こうした問題は、ウィシュマさんが亡くなった名古屋入管だけの問題でありません。入管の問題は全国的な問題なのです。大阪入管とて例外ではありません。南港に、巨大な入管ビルが建っていますが、ここでも数々の問題が引き起こされています。これが入管の実態なのです。
ココちゃんで~す
うわー、池の水を抜いて工事をしてるワン 😮😮
大阪府狭山市・狭山池公園 ザウルスちゃん撮影
みなさん、今日も一日元気で頑張りましようね
みなさん
おはようございます うめ吉
この欄はココちゃんの担当です