
2022年5月21日 第318号


ココちゃん通信
発行人
大阪のうめ吉
2022年
5月21日
第318号
編集・ココちゃん
侮辱罪、恣意的運用の恐れ
何が「侮辱」なのか、明文化せず
侮辱罪を厳罰化する刑法改正が衆院で可決されました。自民、公明、維新、国民の賛成です。同法は、時の政権に忖度する捜査当局によって恣意的に運用される恐れが強いものです。国民の口を封じる悪法そのものです。
国民の口封じの悪法
時の政権の思いのまま
大阪府警察本部=撮影・ザウルスちゃん
有り得る歪んだ捜査当局
侮辱罪は、戦前のざんぽう律につながるものであり、国民の弾圧に利用されてきた経緯があります。
近年、北海道警察によるヤジ排除というのがあります。侮辱罪の厳罰化によって、これが前例ではなく、当たり前のようになることです。特に警察は自民党政権の意に沿って動く傾向にあります。
警察は、不偏不党を掲げていますが、これは建前だけにすぎません。不偏不党が徹底されているとはとても言えないのが現状です。刑法改正による侮辱罪の厳罰化によってさらに恣意的運用が激化しかねないものです。
道警によるヤジ排除について、裁判所(地裁)は今年になって違法・違憲と断じました。
ですが、政府はこの問題で何の反省もしていないのです。このような姿勢が刑法改正による侮辱罪厳罰化なのです。
明らかに、政府は国民の口封じを意図していること。これに疑問の余地はありません。
この侮辱罪厳罰化はSNSでの誹謗・中傷によって命を絶った。こうしたことを無くすためとしていますが、これは口実であり、単なる便乗にすぎないものです。
それを示すように、改正法案には、何が誹謗・中傷にあたるのか、そうしたことを全く明文化していないことにあります。
こんなことでは、
侮辱罪改正、懲役・禁錮刑
自民党政権が誹謗だ、中傷だと言えばなんでも誹謗・中傷になってしまいます。政府、自民党の閣僚や議員がとんでもないことを口にし、それを批判すれば誹謗だ中傷だとして処罰されることになります。
この侮辱罪厳罰化によって、政府、自民党にとっては実に都合の良い法律になるわけです。現在の侮辱罪による法定刑は拘留又は1000円以上1万円未満の科料です、ところが、改正される侮辱罪では懲役・禁錮刑または30万円以下の罰金です。公訴時効も1年から3年に延長です。
このような侮辱罪の厳罰化は、言論の自由なるものを委縮させることにしかなりません。もっとも、政府が狙っているのはこれなのですが。
しかも、今回の刑法改正で、このような場合現行犯逮捕も可能にしていることです。と、言うことは北海道警察のヤジの場合、排除どころか、現場の警察官に恣意的判断をする人がいれば現行犯逮捕ということになるのです。
さらに、教唆・ほう助への処罰も可能にしており、一緒にいた周囲の人にも処罰が及ぶおそれのあるものです。
これに加え、懲役・禁錮になっていますが、改正では懲役・禁錮が一体化しており、刑事施設長の自由裁量で服役作業を命じることができることです。
このような法改正に「表現の自由に目配りを」(山陰中央新報)、「広範な検討欠いたまま」(朝日新聞)など、法改正に疑問視する論調が目立っています。
ですが、政府はそんなことに目、耳を向ける気配など全くありません。政府に都合の良い法改正を企てているだけです。
ココちゃんです。
うわ~い、桜の花が終わったら赤い実をつけてる~サクランボかなー?? 😍 😍 😊 👌
みなさん、今日も一日元気で頑張りましょうね=大阪市東住吉区、長居植物園でザウルスちゃん撮影
みなさん
おはようございます うめ吉
この欄はココちゃんの担当です
道しるべ
刑法改正による侮辱罪の厳罰化、明らかに政府が国民の口を封じるために木村花さんの件に便乗した悪質なものです★19年7月、札幌市で起きた参院選最中に、安倍首相(当時)の演説に「安倍ヤメロ」とヤジを飛ばした人が大勢の警官によって引きずられ排除された事件が思い浮かべられます★国家賠償請求を地裁に起こし、今年3月に全面勝訴の判決がでました。道はただちに控訴に出ています★異なる意見を持つ人を排除するものでしかない侮辱罪の危険性が問題です。このようなことは、この問題にとどまらず、次々と悪法を成立させて国民をがんじがらめに縛り付ける一環としてなされているものです。危険な政権がますます危険な道に進んでいます。