群馬県、強制連行の史実消し去る

2024年2月4日  第941号

発行人    
大阪のうめ吉     

2024年   

2月4日    

第941号       


編集・ココちゃん   

群馬県、強制連行の史実消し去る

  

 群馬県高崎市の「群馬の森」の「記憶、反省、そして友好」と刻まれた朝鮮人追悼碑が県によって撤去されました。強制連行の史実を消し去る暴挙です。日本国内にとどまらず、韓国でもこれがニュースとして取り上げられています。県の主張は、「強制連行」との言葉を使った集会が追悼碑の前で行われたことを問題視し  
てのもの。「強制連行」は史実であり、  

これを問題視すること自体が問題です。

 

追悼碑は「政治的行事は行わない」との条件付きで2004年4月に設置されたものです。しかし式典で「強制連行の事実を訴え、正しい歴史認識を持てるようにしたい」などの発言があり、県は26年、碑を管理する市民団体に許可を更新しませんでした。裁判の末、22年に市民団体側の敗訴が確定。協議が平行線をたどったため、県は代執行による撤去に踏み切りました。   
 しかし、このことがおかしなことです。同時に、この条件を認めて設置したことにも問題がないわけではありません。ですが、強制連行は歴史的にみても、否定できない事実そのものです。県のトップ(山本一太知事)に日韓の関係を良好にという考えがあれば、このようなことになっても代執行による撤去など出来なかったはずです。   
 司法もまた、このような判断をしたこと自体がおかしなことです。司法が県の

主張を認めたことで日韓関係を悪化させています。こうした事態を回避する判断をしなかったことです。         
 司法は、純粋に県と追悼碑設置者との条件合意のみで判断しています。追悼碑設置にこのような条件をつけることの矛盾を全く指摘していないことです。これでは、そこら辺にいる何も考えずに「良し」とする人たちと同じです。司法が県の主張を認めたことは司法に携わるものとしての適格性を欠いています。      
 当初の「条件」だけで判断ですから、全く短絡的な判断です。ものごとは、可能な限り広範囲に渡った判断をしないと適切な判断を誤ります。 こうしたことは、司法に限らず、新聞とかのメディアにも言えることです。  
 この問題は、過去に追悼碑の前で行われた追悼式で、参加者が発言した「強制連行」という発言が「政治的発言」にあたるという理由で、背景に右派の執拗な抗議が存在したことにもあります。県は、この右翼の抗議に屈したことになります。市民団体より、右翼の抗議に重きを置いたことです。 
 市民団体『「記憶反省そして友好」の追悼碑を守る会』は同年、県の決定が違法であるとして提訴。一審の前橋地裁は市民団体主張を認めましたが、東京高裁は県の決定を適法とする判決を下し、22年に最高裁で確定しました。高裁も最高裁も誤った判断をしたのです。        
 一審の前橋地裁は、広範にものごとを考えることで正しい判断を下していますが、高裁や最高裁にはこれが欠落していたことです。

                           

東淀川区でザウルスちゃん撮影         
          

みなさん、今日も一日元気で頑張りましようね

この欄はココちゃんの担当です

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