メキシコ、万博参加撤退

2023年11月10日  第855号

   発行人

大阪のうめ吉     

2023年   

11月10日   

第855号    
編集・ココちゃん

メキシコ、万博参加撤退

  

 メキシコが大阪・関西万博参加から撤退することを決めました。背景にあるのは、パビリオンの建設費などの高騰です。撤退する国が出る懸念から、日本国際博覧会協会(万博協会)は、負担の軽い簡易型パビリオンなどに加え、準備をサポートするスタッフの増員でつなぎ止めるために躍起でした。しかし、今回メキシコが撤退を決めたことは、万博協会にとってショックでした。今後、撤退ドミノになる恐れがあるからです。ドミノになれば、開催してもみすぼらしいものにしかなりません。今こそ万博中止を決断すべきです。

 メキシコの万博撤退は仕方がないですませられるものでありません。               
 メキシコは人口が1億2893万人で世界第10位、面積は13位、GDP16位と弱小国ではありません。              
 江戸時代初頭の1609年(慶長14年)、フィリピン総督の一行がマニラからの帰途、大暴風で房総の海岸で座礁難破。地元漁民達に助けられ、時の大多喜藩主がこれら一行を歓待、徳川家康が用意した帆船で送還したことから、日本との交流が始まったのです。   
 さらに、日本が開国して諸外国と通商条約を結んだ中で、1888年(明21)に締結した日墨修好通商条約は日本にとって初めての平等条約です。こうしたこともあって、外国の駐日大使館の中でメキシコ大使館だけが東京・永田町にあり、これに対する謝意の表れからです。     
 19世紀末には移

住が始まりました。移民者の数は総計1万人あまりに達し、その子孫が現在でも日系メキシコ人として各地に住んでいるほどです。   
 このような背景があるメキシコが万博からの撤退です。これに続く国が出てくるはずです。 
 工事を受注する側のゼネコンの関係者は、各国の厳しい状況を語っています。「われわれが提示した(パビリオンの)建設費に対し、各国が提示した予算は半額程度だった」と。これでは折り合えるはずがありません。       
 大阪・関西万博は日本維新の会が主導したものです。その日本維新の馬場伸幸代表は、大阪・関西万博の会場建設費が2度増額されたことを記者に問われ「全体の建設費の3%ということで、予備費も計上されているので通常で考えるとこれ以上の増額はない。しかし、何が起こるかわかりませんから、もっともっと建設資材や油が値上がりしていくという外的要因があれば、『絶対に上げないか』と言われれば、その都度中身は精査して判断していくということになる」。との姿勢です。             
 さらに「円周2キロの大屋根リング建設費が約350億円と指摘されている。ビッグイベントはモニュメントがいる。お金の面を考え、『あれもこれもやめて行こう』ということになれば、陳腐な万博になり、悪いサイクルにはまっていく」としているのです。     
 ですが、現状としては「陳腐」にならざるを得ないことになっていることです。国民が期待しない開催、質を落として開催するより中止を決断すべきです。


               
           

             

淀川区でザウルスちゃん撮影         

        

みなさん、今日も一日元気で頑張りましようね              

           

            

この欄はココちゃんの担当です

コメントを残す