
2023年7月22日 第745号


ココちゃん通信
発行人
大阪のうめ吉
2023年
7月22日
第745号
編集・ココちゃん
命の水脅かす台湾企業進出
国、事業費の半分に近い4760億円助成
日1万2000㎥地下水汲み上げ
心配される地下水枯渇
中華民国(台湾)の台湾積体電路製造(TSMC)が熊本県菊陽町に進出し、工場建設が進められています。日本政府が総事業費1兆1千億円の半分に近い4760億円を助成するものです。県や経済界が歓迎していますが、生活環境の悪化と地下水の枯渇、汚染が危惧されています。地下水は菊陽町などにとって命の水です。人口4万3千人の同町が一日に利用する地下水を同社1社で汲み上げるのです。
半導体製造、県、経済界歓迎
本国にある台湾積体電路製造本社ビル=Wikipedia
TSMCが過半数を出資し、ソニーセミコンダクタソリューションズとデンソーが少数株主として加わる日本法人JASM株式会社が21年12月設立され、本社が熊本市に置かれています。
24年に、生産を開始しますが、生産開始に伴って日本本社もこの敷地に移されます。
周辺にはソニーなどの工場もありますが、水田や森林の広がるのどかな農村地帯です。要塞のような巨大な建物です。菊陽町の住民が心配するのは、地下水の枯渇です。本格的に稼働が始まれば、工場は1日に1万2000立方メートルの地下水を汲み上げて使用することになります。
菊陽町の水道は地下水を水源としています。地下水を水道の水源としているのは同町だけではありません。熊本市など11市町村が100万人の水道水としてくみ上げ利用しているのです。地域の地下水は、雨水が阿蘇山西麓の台地や、白川流
ISO14001認証不可欠
域の農地・山林で地面に浸透、菊陽町、大津町周辺で地下水プールとして集まった後、熊本地域に向け地下を流れてくるものです。熊本市の水道水はすべてがこうした地下水で賄われているのです。
農・漁業用水としても利用されている地下水です。こうしたこともあり、県や熊本市は「地下水保全条例」を定めています。JASMの工場が利用する地下水で、条例を厳格に適用することで自治体と企業間で実効ある協定を結ぶことが不可欠です。
巨大半導体製造工場の進出がもたらすものは、命の水である地下水だけではありません。環境破壊です。
半導体デバイスは、毒性のある無機化合物を含んだ廃棄物や、半導体デバイスの製造に必要な大量の電力を消費します。電力の大量消費は、地球温暖化を加速させかねない要素を抱えています。
最大の問題は、直接的な環境破壊・汚染です。半導体の製造にはレアメタルや鉛などをつかいますが、その多くが無機材料です。
基盤からゴミを取り除く「洗浄」工程において、不純物のない純水、薬液が使用されます。その薬液として使用されるのが有毒性の高いフッ酸です。このため、洗浄後に出る汚水処理と処理後の放流には絶対的な管理が必要です。埋め立てではなくならない鉛など有害な物質もあります。ISO14001認証を取得しなければ稼働させない措置も必要です。
道しるべ 熊本県菊陽町に進出し、来年稼働する中華民国(台湾)の大規模半導体製造工場ですが、県は同工場にISO14001認証の取得を義務付けることが絶対不可欠です。取得なしで稼働させてはなりません★ISO14001は、国際標準化機構が定めた環境マネジメントシステムの国際規格です。この認証を得れば、厳格な環境管理が求められます。汚水を不完全なまま垂れ流すなど絶対に認められません★一般ゴミにプラスチックの類、例えばテープの芯、紙の筒も剥がしてテープと区別する厳格さなのです。環境を守るため、こうした認証を得させることです。
ココちゃんで~す
ココちゃん、この大きな遊具、全部クリアできたワン 😋 😋
大阪府松原市 ザウルスちゃん撮影
みなさん、今日も一日元気で頑張りましようね
みなさん
おはようございます うめ吉
この欄はココちゃんの担当です