
2023年2月2日 第575号


ココちゃん通信
発行人
大阪のうめ吉
2023年
2月2日
第575号
編集・ココちゃん
次世代研究中断、それでも原発
政権、再稼働と新型炉開発
廃液固化、核融合トラブル
大洗の常陽、機構の処理施設
岸田政権は、原発でこれまでの方針を大転換し、再稼働と新型原発推進に大きく舵を切りました。しかし、次世代研究炉と位置づけされている「次世代革新炉」ですが、茨木県大洗町にある日本原子力機構の大洗研究所では高速実験炉「常陽」が中断。東海村では放射性廃液の「ガラス固体化」も中断。量子科学技術研究開発機構の核融合でも。いずれもトラブルによるものです。
政府急げど現場では
茨木県大洗町の高速実験炉常陽の施設=Wikipediaから
新年早々、原子力事業者らで作っている茨木原子力協議会の新年パーティーが開かれ、岸田政権が原発推進に舵を切ったことを歓迎するあいさつを日本原子力発電の社長がおこなっています。
社長は「昨年は原子力政策が大きく転換された年。今年はその変更をさまざまな形で実行に移す」としました。東海第2原発に関わる控訴審が行われている最中です。
原子力村全体が政権の原発政策の一大転換を大歓迎です。ですが、そこには福島第1原発が起こした事故の教訓などみられません。
冒頭に記述した日本原子力機構の大洗研究所では高速実験炉「常陽」のある施設が昨年3月に起きたトラブルで中断が続いたままなのです。
「常陽」は日本初の高速増殖炉。高速増殖炉開発にともなう必要な技術・データや経験を得る基礎研究と基盤研究を目的に建設された実験炉です。
しかし、高速増殖炉実験最終段階の実用炉開発が50年頃とされていたにもかかわらず、計画は事故などにより何度も遅延。さらに17年に福井県に立地の「もんじゅ」廃炉が正式決定によって完全に頓挫しているのです。
重要なのは特性生かした再エネ
岸田政権は、高速炉の実証炉開発も推進の方針です。ですが、大洗町の開発機構の高速実験炉常陽は、原子力規制委員会の新規制基準による適合性の審査中です。こうしたことから、常陽の運転再開は24年以降とされているのが実情です。
同じ茨木県内の原子力機構の核燃料サイクル研究所。ここの東海再処理施設で、高レベル放射性廃液をガラス固体化する作業が昨年9月から中断しています。ガラス溶融炉のトラブルによるものです。
このため、この溶融炉を今後は使わず、25年に予定していた新たな溶融炉導入を24年度に前倒しするとしています。このため、今年度中は、新たな固体化はされない見通しです。
一方、同県那珂市の量子科学技術研究開発機構では、大型実験装置「JT―60SA」で水素同士の核融合に必要とされる超高温プラズマ発生実験に向け準備が進められています。ですが、ここも設備のトラブルによって延期が続いているのです。
岸田政権は、原発推進へ大舵をきりましたが、トラブル続きの中での原発推進です。このような中にあって原発が絶対安全という保障などどこにもないのです。
原発推進は、再生可能エネルギーへの転換を阻害することにしかなっておらず、しかも福島第1のような事故が危惧されるものです。
わが国は火山国であり、四方が海に囲まれた島国です。そうしたわが国の特性を生かしたエネルギー開発を強力に国の方針として進めるべきです。
道しるべ 岸田政権は、原発で一大方針転換。再稼働と新増設にまで踏み込む方針を決めました★規制委員会の新規制基準に適合した原発の再稼働。しかも、審査・司法判断による停止期間を除外するというのです。原発は厄介な代物で、停止していれば、完全に機能が働いていないわけでありません。この間も冷却を続けなければならないのです★にもかかわらず、こうした期間を除外するというのですからあきれたものです。しかも、このようなことを規制委が了承するのですから、まさに規制委は原子力認可庁そのものです。政権となれ合いになっています。
ココちゃんで~す
大阪城公園で汽車が走ってたワン 😀 😀
大阪市中央区大阪城公園・ザウルスちゃん撮影
みなさん、今日も一日元気で頑張りましようね
みなさん
おはようございます うめ吉
この欄はココちゃんの担当です