
ー182ー 演歌の街 最終回

作詞・浜圭介 作曲・浜圭介

北新地
西日が差し込む部屋のたたみの上に、花瓶がひとつ置いてあります。
あの人がくれた花瓶です。
いつも花を飾っていたのに…あの人と別離(わかれ)た日から、花を飾ることがなくなりました。あの人が好きなら飾ればいいのに…

北新地
なぜかできない私…
花が飾られない花瓶、そんな花瓶がさびしく見えます
花を、花を飾ればいいのに、できない私です。
あのひとが、あのひとが、今でも狂うほどに好きなのに
あのひとが、あのひとが好きやねん

北新地
北の新地に雨が降っています。どこからか聞こえてくる悲しい歌…そんなうたが悲しみを誘います。あの人に騙された私… 私があほやねん、あほやねん…
大阪の夜は悲しそうに、七色のネオンに、過ぎてゆく季節を感じます

淀川大橋
騙された私、あのひとに騙されたのに…
それでも、今でも明日がある。そう信じている私…
信じてる、逢える日を、あなたに逢える日を…
指折り数えてる私…
騙されても、騙されても、あの人がすきやねん。
涙色した淀川の水…

淀川
思い出すのはあなた、あなたのまぼろし…

淀川
ふたりして歩いた淀川のほとり…
淀川の水は、今でもあの日と同じように流れています

北新地
忘れへん、忘れへん
私、あなたのこと忘れへん
あなたを、あの日のことを忘れへん。
あの人が、あの人が好きやねん。
北の新地に雨が降ります。悲しい歌が聞こえてきます。
「演歌の街」は今回をもって終了です。